こんにちは、がっきーです。
前回の記事ではUA値、C値、Q値について説明しました。
それらの値の意味はわかったけど、基準がないとどのくらいの数値目指せばいいかわかりませんよね。
今回は国や一般法人が出している指標と私が個人的に思う必要な断熱性能について紹介していきます。
国が定める指標
国が定める指標には、「断熱等級」「ZEH」があります。
この 2つの指標はどの程度の断熱性能なのでしょうか?
断熱等級
断熱等級は1から4まであり、最高等級の4は平成25年に改正された比較的新しい指標になります。
断熱等級は昭和に制定され、元々は日本住宅の低すぎる性能を改善していくために作られた断熱性能の基準で現在の技術レベルでは決して高くない基準となっています。
ZEH基準
ZEHとは「ゼロエネルギーハウス(ZeroEnergyHouse)」の略称で読み方は「ゼッチ」になります。
断熱性能の向上と省エネ性能を向上して、太陽光発電などで電気を作り出すことで、消費と発電のエネルギー量を±0を目指す住宅のことを言います。
こちらの指標は断熱等級4より厳しい基準(UA値:0.60)になっています。
ZEHをさらに厳しくしたZEH+という指標もあるのですが、こちらは現在あまり一般的ではないため割愛します。
一般的に浸透してきたら別で記事を書こうと思います。
HEAT20
国が出している指標を超えて、日本の断熱性能を世界基準にしていくと言う考えの中制定されたのがHEAT20になります。
「20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」という一般法人が出している断熱性能の指標です。
HEAT20の指標はすべてUA値になっておりこちらの表にまとめました。
断熱等級4とZEHについてもUA値を比較しています。
1地域 | 2地域 | 3地域 | 4地域 | 5地域 | 6地域 | 7地域 | |
断熱等級4 | 0.46 | 0.46 | 0.56 | 0.75 | 0.87 | 0.87 | 0.87 |
ZEH | 0.40 | 0.40 | 0.50 | 0.60 | 0.60 | 0.60 | 0.60 |
HEAT20 G1 | 0.34 | 0.34 | 0.38 | 0.46 | 0.48 | 0.56 | 0.56 |
HEAT20 G2 | 0.28 | 0.28 | 0.28 | 0.34 | 0.34 | 0.46 | 0.46 |
HEAT20 G3 | 0.20 | 0.20 | 0.20 | 0.23 | 0.23 | 0.26 | 0.26 |
断熱等級4やZEHと比べてとても高い基準になっていますよね。
HEAT20 G1が「冬季の体感温度が10℃を下回らない」
HEAT20 G2が「冬季の体感温度が13℃を下回らない」
ことが基準になっています。
HEAT20 G3
HEAT20 G3は2019年に制定されたHEAT20 G2を上回るとても高い値になっています。
「冬季の体感温度が15℃を下回らない」ことが基準になっています。
冬場に暖房を使わないで15℃以上あれば十分快適に過ごせる温度ですよね。
HEAT20 G3はとても高いレベルの断熱性能であるため、「日本の気候でのUA値の上限(これ以上はあまり効果はない)」と表現している工務店もあるようです。
まとめ
最後に私個人の感想としては、
最低限「ZEH」以上、できれば「HEAT20 G2」はクリアしたいなと考えています。
もちろん余裕があれば「HEAT20 G3」を目指してもいいと思います。
断熱性能を上げるためには、「断熱材の種類・厚さ」「窓の断熱性能」がとても大事になってきます。
断熱材や窓のグレードを上げることで断熱性能を上げることはできますが、その分コストもかかってしましますので、断熱性能とコストの妥協点を見つけることが大事になってくると思います。
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